実は最近「発振器祭り」状態で、XR-2206を作成する前から入手していたのですが、SSOPのハンダ付けにおじけづいてしばらく寝かせていたのでした。
結果的にはまあ何とか完成したのですが、このキットは結構ハマりました。キットが悪いわけではなくてあくまでこちらの不注意なのですが(アマチュア無線関係ではありがちなような気がしますけど)。
以下、顛末。
一番大変なのが下の写真のAD9851で、0.65mmピッチです。このピッチは前にもやったことがあるはずなのですが、全然思い出せずで随分と汚いハンダ付けになってしまいました…。本来これはハマリポイントではないのですが、この段階で「熱加えすぎたかな」と不安になってしまったのでした。もう一つの不安、というかあからさまな問題点(キットではなくて製作者の)は、U5です。少しランドに半田が乗っているのが見えるかと思いますが、最初、U1(AD8008オペアンプ)を間違ってU5につけてしまっていました。
ピンは左からLOAD、CLOCK、DATA、+5V、 |
ICが終わると今度は抵抗とキャパシタですが、全部チップ部品です。特に問題はありませんが、部品をなくさないよう気をつけながら付けます。床の上に落としたりすると、ほぼその時点で負けのような(ひとつだけ落としましたが、幸い発見できました)。
なお、抵抗にも未実装箇所があって、R16はありません。空きです。「設計変更でU1と一緒になくなっちゃった♡」ということのようです。また何か間違えたか部品なくしたかと思ってしまいいました。
右の大きいのが30MHzのオシレータ |
そんなこんなでやっと火を入れてみましたが、最初はまったく動きませんでした。最近作ったキットの中では珍しいぐらい、うんともすんともいいません。「これは壊したな」というのが最初の感想ですが、結局半田付け不良二箇所を直すと何とか動き始めました。このあたりのトラブルシュートはきちんと書かれていて、読んでいるうちに回路図との対応がついて来ます。そこからは楽でした。
最終的に出てきた波形がこれです。10MHz。XR-2206よりはずいぶんと綺麗な波形です。
これがgigastでみた特性です。
なお、当然ですが、AD9851は外から周波数情報を与えないと発振を始めません。制御にはDATA、CLOCK、LOADの3線(AD9851側から見るとD7、W_CLK、FQ_UDピン)が必要で、今回は昔作ったPIC+FT232基板を使って繋ぎました。
最初にAD9851をシリアルモードに遷移させなければなりませんが、これはD7~D0を11b(D0=D1=1)に設定した上でCLOCK->LOADを叩きます。要はパラレルモードで11bを送ればよいということですが、このDDS-60基板はD0/D1/D7がプルアップ、D2~D6はGNDに落としてあるので、DATA=0(D7=0)の状態でCLOCK->LOADを叩けばシリアルモードになります。
シリアルモードでのデータ送信は、CLOCK線に同期させてDATA線にビットを載せて都合40bit送信します(周波数32bit、制御データ8bit)。最後にロード信号を叩くとロード完了です。
bit0~31 | 周波数データ。2^32*(設定周波数/180MHz)を指定。リトルエンディアン(bit0=LSB) |
---|---|
bit 32 | 6倍クロックモードなら1。DDS-60は6倍モードを使って30MHz*6=内部180MHzで動作できる。 |
bit 33 | 常に0 (Don't care) |
bit 34 | 1でPowerDown |
bit 35~39 | 位相(0~360度) |
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